Seed of Future
Kyushu x Overseas
x Solaseed Air
九州 × 海外 × ソラシドエア
ソラシドエアには、「2019年度に
国際線の定期便就航を目指す」
という大きな目標がある。
航空各社がしのぎを削る
国際線の舞台に、
なぜソラシドエアは挑戦するのか。
企画部という部署にあって、
路線の検討や機材の選定など、
事業戦略の中核を担う
二人のキーマンが、
海外に挑戦する
ソラシドエアの想いを語り合った。
河野 英俊
KAWANO HIDETOSHI
企画部 事業企画課 課長
2002年入社
田中 文明
TANAKA FUMIAKI
企画部 課長
2002年入社
#1
国際線に挑む、
ソラシドエアの想い。
田中
田中:
国際線の定期便就航という目標を掲げて、社内でも具体的な取り組みが活発になってきましたね。
河野
河野:
そうですね。もともとの背景としては、将来的に日本の人口が減っていく中、国内だけでなく海外のお客様にも乗っていただける航空会社にならないと、という課題意識があって。しかも、アジア各国では空港などの航空インフラの整備が急速に進んでいるし、海外の航空各社も航空機の数を増やして事業拡大を進めている。我々としても、ただそれを眺めているわけにはいかないという状況の中、候補路線の選定も、サービス内容の検討も、人財の育成も、いろいろと同時並行で進めないといけないですからね。
田中
田中:
そういう様々な面での実験という意味もあって、2015年に宮崎-台湾間、そして2017年には東京-韓国で4往復のチャーター便を飛ばしました。百聞は一見に如かずということで、まずはアジアをターゲットに実際に国際線を飛ばしてみて、どんな課題があるのか、どこまで改善できるのか、どれくらい時間がかかるのか、実体験をベースに議論した方がいいだろうと。
河野
河野:
使用機材の検討から、就航先の文化に合わせた機内サービス、機内アナウンスの言語の問題まで、現場での課題や改善策が見えてきたのは大きかったと思います。
田中
田中:
そうやって準備を進める一方で、航空各社がこれだけ多くの国際線を飛ばしているわけだから、なぜソラシドエアが国際線をやるのか、その意味を大切にしなければならないと思うんですよ。アジアの中で、どんな存在になるか。それはすごく大切なことだと思っています。
河野
河野:
確かにそうですね。これは国際線に限ったことではないけれど、僕らの事業の根幹には、地元・宮崎、そしてソラシドエアが生まれ育った九州・沖縄に貢献したいという想いがあって、それは今後、国際線を飛ばすようになったとしても変わらない部分だと思います。
田中
田中:
その意味でも、我々は、九州とアジアをつなぐエアラインになりたい。今、九州から海外に行こうとしても、日本の航空会社では行けないという現状で(2018年3月現在)、それはあまり知られていないと思う。国際線が多く就航する福岡空港でも、乗り入れているのはすべて海外の航空会社で、九州の皆さんは外国の飛行機に乗って海外に行かなければならない。九州という、これだけアジアに近い地の利がありながら、なぜそこをつなぐ空路が本邦社で築かれていないのか。むしろ、それをやらなければならないのが、九州の航空会社である我々だと思います。
河野
河野:
その通り。それから、もうひとつのミッションが、九州や宮崎の魅力を、海外に伝えていくこと。国内からはもちろんだけど、海外からも九州に観光客を連れてきて、地域の活性化を支えたい。各地からのアクセスをよくすることで、その地域の価値も高まると思うし、それもふるさとに対しての恩返しのひとつだと思いますね。
#2
ソラシドエアらしさって、
なんだろう。
河野
河野:
これから海外に向けて路線を増やしていく上で、より一層「ソラシドエアらしさ」が求められると思いますが、ソラシドエアらしさって、どういうところにあると思いますか?
田中
田中:
やっぱり、人情味じゃないかなぁ、と。田舎くさいと言われてしまうかもしれないけど、日本人として忘れてはいけない人の温かさや、日本の原風景が感じられる空気感。“九州版の”おもてなしというか、そういうところがソラシドエアらしさだと思う。でも最近、ちょっと東京に出て都会の風を吹かせているところもある気がします(笑)。
河野
河野:
確かに(笑)。もちろん、会社が成長するにつれて、九州色よりはスマートな航空会社のイメージを求められることもあると思うし、ぜひ首都圏の学生にも入ってきてほしいけど、九州の味わいは残していきたいし、海外の人にもそれを感じてほしいと思いますね。やっぱり、質の高さにも独自性にもこだわりたいし、均一化されたチェーン店みたいなサービスにはしたくない。
田中
田中:
実は、ずっと前からいつか実現したいと思って温めているのは、宮崎の田舎の村のおばあちゃんに朝の便に乗ってもらって、その村で取れたお米でおにぎりを握ってくれるサービス。地のものだけでなく、地の人まで出てきちゃう(笑)。「ほら朝めしだ、腹いっぱい食え」と。
河野
河野:
乗ると、機内が九州になっている、という。それも、「らしさの追求」のひとつですよね。
田中
田中:
長時間のフライトだと足が疲れるだろうから、熊本のい草で作ったフットレストを置いて、素足でその心地よさを味わってもらうとかも考えました。
河野
河野:
面白い(笑)。今はまだそこまで実現できてはいないけど、新しくスタートした機内エンターテイメントサービスのソラタイムでは、就航地に関するコンテンツや地元のネタは、必ず配信するようにしていますからね。就航地への恩返しという意味でも、各県の情報番組やフリーペーパーともコラボして、九州の魅力を発信していきたいと思います。恩返しというよりは、「九州の皆さんとともに」という気持ちの方が強いかもしれませんね。
田中
田中:
機内エンターテイメントでも、機内食でも、その土地の空気感が漂っているようなサービスを提供していきたい。もっと言えば、機内だけでなく、もっとリアルな地域との接点を持たないといけないと思っています。少子高齢化が進めば、農地も荒れ果て、土地の整備もままならない状況が広がっていく。そういった変わりゆく地域の姿にも向き合いながら、本当の市民権を得るというのはどういうことなのかを考えていかなければならないと思います。
河野
河野:
航空事業だけでなく、地域の課題解決に本気で取り組む。九州の良さを海外に伝えていくと同時に、九州の良さを守ることも必要になってきますよね。
#3
手作りのエアライン、
そのスピリットを忘れずに。
河野
河野:
だいぶ好き勝手に話してきてしまいましたが、ソラシドエアらしく国際線をやっていこう、という話の中で、社員にはどんなことが必要になってくるのでしょうか。大きくなったとはいえ、まだまだ小回りがきくコンパクトな会社だし、自分たちの持ち味を柔軟に発揮しながら、九州の良さを海外にまで伝えていきたいですよね。
田中
田中:
「みんなで手作りしていく」ということかもしれませんね。僕らが入社したのは、ちょうど宮崎-羽田線が就航した2002年で、その時も航空業界で働いたことがない人ばかりの素人集団だった。そんな中でも「やっちゃるど~」の精神で、できることをひとつずつ積み重ねてきたわけだから。
河野
河野:
確かに、何もわからない素人集団が手作りでやってきたというのはソラシドエアの強みだと思うし、そういう野武士的なカルチャーは、これからも生かしていかないといけない部分ですね。ハングリーさを忘れてはいけないし、その意味では、もう一度原点に立ち返らなければいけない部分はあると思います。
田中
田中:
会社が成長して大きくなっても、部署ごとに壁ができてしまったり、システムやルールばかりが増えてしまっては、自分たちらしさを失うことになりかねない。
河野
河野:
同業他社の同じような仕事をしている人たちの話を聞くと、僕らのように、職種にとらわれずに1人で2役、3役とできるのは、本当に貴重な経験だと感じます。大きな会社になるとどうしても部署や役職で区切られてしまうみたいだけど、我々はそうならないように、縦割りの組織というよりは、楕円のようにフラットな組織でありたいと思います。
田中
田中:
そのためにも今、若手社員が中心となって、会社のあり方や方向性を考え、 新しいアイデアを出していく「未来プロジェクト」という活動もやっています。
河野
河野:
やっぱり、役職に関係なく、社員同士の距離が近いところがソラシドエアらしい部分だと思うし、トップダウンというよりは、現場や若手からの意見を吸い上げながらボトムアップでやっていく。だからこそ、国際線に挑戦するにあたっても、全員が当事者意識を持たないといけないし、一人ひとりが手作りで新しい環境を切り拓かないといけないと思います。
田中
田中:
この採用サイトを見てくれている学生さんの中でも、そういったベンチャースピリットを持ってみんなで挑戦を楽しめるような人に入ってきてほしいですね。